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長期滞在ホームステイ

by ゆかり

 
ホームステイという言葉の雰囲気が最近あまり良くないようですね~
ホストファミリー宅での変な規則が山ほどある!
外国人に対して偏見あるんじゃない?って感じる。
​なんでちゃんと食べさせてくれないの~(涙)!!
 
 
わかります。良いホームステイ先を選ぶのはとても大変です。
というか、誰とでも一緒に暮らすことは非常にチャレンジがあり、それをお国柄が全く違う人達とやろうとすると問題がない方が不思議だと思います。
それでも事前に調べられる点をカバーしてからホームステイ先を探すのと、そうでないのとは成功率がかなり違ってくると私は思います。
では、日本人が期待するような良いホームステイを探すにおいて気を付ける点をリストアップしてみます!
1.ホストファミリーを実際に募る現地のコーディネーターは、日本人の学生がどのようなホームステイを期待しているかを知っているのか? これは、日本側の斡旋会社と現地でホストファミリーを募る人達の間にコミュニケーションがあるかということですね。
ホームステイという言葉がないアメリカとかでは、完全に「下宿先」という感覚しかない人達が多いですから。「下宿代払いますから、部屋ありますか~?」という集め方だと、まったくホームステイではなくなります。
2.ペイイングかボランティアか?
これは、短期ホームステイですとボランティア宅はありますが、1ヶ月以上の場合はありません。ですから、ペイイングはビジネス感覚でホストファミリーをしている家族が多いと見てよいと思います。ペイイングだから悪い家族ということはありません。
またボランティアの場合でも、ホストファミリーを募っている人達がどのような説明をして必要をアピールしているかを聞けたら聞いておいたらいいと思います。
​3.ホストファミリー宅滞在費には何が含まれているのかをリストアップしてもらえるように頼むのは大事だと思います。
3.ホームステイ斡旋会社に、現地での日本人のコーディネーターがいるか聞いておくと助かりますね。現地で問題を一人で抱え込むことがないようにしておくことは大切です。
4.ホストファミリーとの問題があった場合に、ホストを変えてもらえることは可能かを事前に聞く。これも、コストや時間がかかるののか。今までにどのくらいの割合でホストファミリーを変えたことがあるのかとかも聞けるといいです。
3.ホームステイのサイトで選ぶ時の参考 (もちろん、評価(rating)が高い家族を選ぶのは大事です)
ーできれば両親がそろっている家族、または夫婦の方が、家族の1メンバーと相性が合わなくても他のチョイスがある。
ーシングルマザーで子供が小さいと、お手伝いさん的な感覚でホストされる場合がある。
ーリタイアしている夫婦は、平均的に時間と経済的な余裕がある人達なので、会話がはずむ。
ーシングルファーザーの所には女性は絶対にダメ!
ーアメリカはマリファナがOKの州もあるので、ホームステイ先に問い合わせる際には利用者かどうかを聞いてみる方がよい。
(特に若い独身者のホストや、子供たちが大学生以上の大人で一緒に住んでいる場合)
ーできるだけ事前に「面接」かメールでのやり取りができるサイトを選んだほうが良い。
​ホームステイを選ぶ
ホームステイがしたいけど、どうやって探したらいいかわからない方の参考としてアメリカ留学でのホームステイの実状、そして日本人が期待する良いホームステイを選ぶための心得としていただければ幸いです。私は42年前にアメリカに移住してきて以来、多くのホームステイ話を日本人留学生から聞いてきました。また語学留学生のホストファミリーとして10年間にわたり数週間~2年間のホームステイを17名の外国人学生に提供したり、短期留学ホームステイを日本人学生に提供する仕事を26年間してきました。ここでは、わたし個人がホームステイに関わって気がついたことを記していきたいと思います。
 
アメリカにはホームステイという言葉がない
昔からアメリカ滞在方法として圧倒的な人気のホームステイ。でも実際にホームステイをしてみて期待とまったく違ったという話をよく聞きます。それもそのはず。英語には「Homestay」という単語もなく、アメリカ人にはその意味も不明なのです。ではなぜ実際に外国人を受け入れる家族がいるのでしょうか。それはホームステイという言葉を知らないアメリカ人が「間貸し、ルームレント」感覚で受け入れているからです。
 
ホームステイとAirbnb(エアービーアンドビー)の違い
ホームステイという言葉で検索するとトップで広告がでてくるのがAirbnb。日本でも少しづつその人気が上昇しているものですが、これは間貸しのシステムがネット化されて世界に広がっている「民宿斡旋サイト」と日本語で言い表すことができると思います。家を一軒そのまま貸し出したり、また地域によっては住民がいる家屋の一室を数日間~数週間にわたりバケーションを楽しむ方達に提供されているものです。住んでいる家族がいる家はホームステイ的な雰囲気があるように思いますが、受け入れ側はゲストと一緒に時間を過ごすという前提ではホストしているわけではありません。ステイしていてももちろん食事もでませんし行動も全く別行動となり、交流もなければ話すチャンスもあるとは保証がありません。たしかに家(ホーム)に滞在(ステイ)しているのには違いがありませんが、本来のホームステイとはかけ離れたものです。
ホームステイと交換留学の違い
高校留学生が1年間留学することがありますが、その場合は「交換留学生」英語ではExchange Studentという言葉が使われ、アメリカ人家族が1年間だけ自分達の子と同じ高校に通うために留学しに来た外国人高校生をお世話するというものです。 高校生、つまり未成年者を家庭に受け入れるのが交換留学であり、日本人が想像するホームステイと近いものですが、1年間の高校留学という特別なプログラムであり、一般的な「ホームステイ」として斡旋されているものではありません。
 
ホームステイと「間貸し、ルームレント」の違い
未成年の高校生を受け入れるのは一般的に「交換留学」として知られています。しかし、その他の場合、つまり語学学校に留学している学生や長期で大学に留学している18歳以上の学生を家に住まわせるのは、アメリカでは「間貸し」(英語ではRoom Rent=ルームレント)なのです。というのも、アメリカの文化では18歳以上は大人とみなされており、大の大人を家族が世話をするというのはアメリカではありえないのです。もちろん経済的に苦しい学生達が学校の近くに「間貸し」を探したり、知りあいの家族の家に下宿したりしますが、行動はすべて別行動。全ては個人で責任をとり、食事や学校への通学から洗濯から掃除まで一切を自分でするのが通常です。 つまり日本人が期待するホームステイとはかけ離れたものなのです。 でも、アメリカ人には「間貸し」という感覚しかありませんから、外国人でも誰でもそのように扱うのです。これが「家族が無視する」とか「食事もろくにでてこない」とかの誤解につながる場合が多くあります。でもその誤解の理由には、「ホームステイ」というアメリカでは一般的に知られていないシステムを期待することにあると思います。
 
ボランティアホストファミリー
アメリカではボランティア精神が旺盛です。ですからホームステイの目的や斡旋する団体側の趣旨をよく説明すれば、ボランティアで学生を短期で受け入れてくれる家族は探せばいます。もちろん時期や期間やロケーションで受入が可能な家族とそうでない家族がいますので、斡旋する団体はホストファミリーとしてふさわしい家族に打診する際、かなりの数のファミリーに連絡しなければ必要が満たされません。ホストファミリーを探すのはとても困難ですが、ボランティアの場合は実績のあるホームステイ団体であれば、良質なホストファミリーの数も多いです。
 
ホームステイの選び方
ここで説明したように、ホームステイとはアメリカ人が知らないものです。ですから日本人が期待するホームステイを探す際には、その目的をしっかりとホストファミリーに説明している団体をさがすことがまず第一です。そして実績のある団体で、実際に受け入れホストファミリーを募る現地スタッフがアルバイトではなく本職としてホームステイに関わっているのが理想的です。ボランティア精神が旺盛なアメリカ人家族はホームステイの趣旨がはっきりとすれば、受け入れを願い出てくる家族がいます。そのため参加する側と受け入れ側の期待がお互いに理解されるようにオリエンテーションを参加者とホストファミリーの為にも実施している団体のプログラムですと、ホストファミリー側もゲスト側も本当の意味での良いホームステイを体験できると思います。

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